TR CU 031-2012農業,林業の運転車両及びトレーラーの技術規則
TR CU 031 農業,林業の運転車両及びトレーラーの安全性について(2015年2月15日発効)
【技術規則及び付属文書】
・TR CU 031/2012 農業,林業の運転車両及びトレーラーの安全性(関税同盟技術規則)
・同規則付属表1:製品別要求要件GOST規格リスト
・同規則:技術規制遵守の評価文書製品リスト(EEU決議No.30/2017年3月21日改正)
【主旨】
TR CU 031/2012は、農業及び林業用の車両とトレーラー及び関税同盟における
それらのコンポーネントの要件の均一な適用と施行を確実にすることを目的としています。
農業及び林業用車両とトレーラー及びそれらのコンポーネントは、これらがEAC技術規則の要件を満たし、
製品の適合性がEACマーキングによって確認された場合にのみ、ロシアおよびユーラシア経済連合市場で流通させることができます。
【要求される証明書類】
・通関時、市場で要求される証明書類はEAC Certificate:EAC適合証明書
【適用範囲】
車輪付きの農業および林業用トラクターとそのトレーラー
機械式牽引装置
音響警報装置
ガラス
反射デバイス
テールライトとブレーキライト
方向指示器
リアナンバープレートのライト
ロービーム用ヘッドライト
調光されたヘッドライト
フォグランプ
リアフォグランプ
車の後退灯
サイドライト
タイヤ
エンジン
シート
スピードリミッター
スピードメーター
バックミラー
安全ベルト
キャビン
認証申請の基本情報
【申請者】:製造者
申請者は、必ず製造者です。一部にロシア企業に丸投げする事例が見受けられますが、これは
コンプライアンス上、問題です。申請者は、必ず「製造者」がなり、「製造者」が申請の為の代理人を
立てて(全権委任代理任契約書を締結して)申請を行うというのが、正規の流れです。
【申請人(代理人)】
証明書類の申請人になることができる者は、ユーラシア経済連合加盟国に「法人登記した者」或いは「個人事業者で登記した者」だけ。
従って、日本企業などの外国企業は、申請人になる事はできません。
【全権委任代理人契約書】
日本企業などの外国企業の製造者は、申請人(代理人)との間で、「全権委任代理人契約書」を必ず締結し、
申請人(代理人)が、日本企業などのが外国企業に代わって、申請を行います。
【提出書類と証明書類の発行責任】
適合性評価の為に提出戴く書類は、技術規に記載されている通り、全てロシア語翻訳が必要となります。
提出された書類は、10年間、認証機関は保存義務があり、政府機関の監査時に、提出が要求されます。
又、発行されたCertificateの発行責任は、認証機関にあります。その為に提出書類は、技術規則を遵守した証として全てロシア語
翻訳である必要があります。
【試験報告書】
証明書類の発行に際しては、必ず、発行の法的根拠となる「試験報告書:Test report」(ロシア語:Протокол)が必須です。
Test report無しでの証明書類の発行はあり得ません。CB report等はCertificateの認証では使用できません。
【試験用サンプルの送付】
試験報告書の発行に際しては、実際にサンプルのテストを行わず「Test report」を発行する事例が多くみられます。
その為、ロシアでは、サンプル試験の為に、間違いなくサンプルを送ったという税関のエビデンスが必要となります。
【Inspection control】
TR CU 012/2011技術規則は、初期 Inspection control(以下、工場検査等という)が必要です。
初期Inspection controlは、書類での検査になります。
Inspection controlの主な目的は以下の通りです。
・原材料の受入検査について
・生産設備の保守および予防保守の計画(スケジュール)
・機器のメンテナンスと修理の手順
・製品の生産のための技術的な指示
・完成品の受け入れを含むテストレポート
・検証/キャリブレーションのスケジュール(証明書、スタンプ)
【EAC マーク】
・適合確認を経た製品は、「EAC適合マーキング」を有していなければならない。
・EAC適合マーキングは、製品の市場流通前(通関時には貼付)に実現される。
・マーキングは、製品各単位に貼付され、製品の使用期間中、マーキングが明確に認識できることを保証する方法で貼付する。
・EAC適合証明書及びEAC適合宣言書取得なしに、勝手にEAC適合マークを貼付する事は出来ない。
・EAC適合マークを貼付する場所は、技術規則により決まっている。
【適合性再評価:Inspecton Control】
発行された有効期間を有する「EAC certificate」は、発行で終わりではなく、有効年数の応じて、認証時の要求要件が
適切に遵守されているかどうかの確認作業(これを適合性再評価と呼びます)が義務として必要で、発行年の翌年から
毎年必要となり、これを拒否した場合、発行済Certificateは、平均で2週間以内に無効となります。適合性再評価の要求については、各技術規則、
又は「ユーラシア経済委員会決議No.44適合性評価の標準スキーム(2018年4月18日付)」に記載されています。
EAC Certificate of comfirmity(適合証明書)の基本情報
【見積に必要な基本書類】
適用される技術規則、証明書類、認証費用を調べるには以下の書類が必要となります。
・Request_list(内容:製品名、モデル名,HSコード、製品仕様のファイル名)
・製品仕様書(ロシア語版、又は英語版)
・製品画像
・ISO9001(あれば)
・Test report(あれば)
・工場検査書(あれば)
・この見積精査作業は有料です。(製品数に関係なく10,000円+消費税)
【認証に必要な基本書類】
適合性評価の為に提出される書類は、何度も述べますが、全てロシア語翻訳が必要です。
提出する書類は、製品により異なりますが、主な書類(製品により追加書類があります。)は、以下の通りです。
・Application form
・製品仕様書(ロシア語翻訳必須)
・全権委任代理人契約書
・試験報告書(EAC公認試験ラボ発行)
・技術的な説明とドキュメント
・設計ドキュメント(図面および図)
・取扱説明書
・セキュリティ機能のリスト
・供給契約
・ISO9001(あれば)
・工場検査報告書(あれば)
・製品ラベル(ロシア語表示)
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